サクラ詐欺による金銭的被害の返金は可能
出会い系サイトや出会い系アプリで、サクラ詐欺などによって騙し取られたポイント料金をはじめとしたお金を取り戻すことは不可能ではありません。
被害者本人が直接、出会い系の運営業者相手にクレームを申し立てて返金させることや、弁護士などの専門家に依頼して搾取されたポイント料金を取り戻すことは十分可能です。
以前は、出会い系でサクラ被害に遭ってポイント代を騙し取られたとしても、返金に応じてもらえるケースは少なく、被害者の大半が泣き寝入りを強いられて終わることが多かったのですが、近年では組織的な詐欺犯罪に対する警察の取り締まりも以前とは比較にならないほど厳しくなっていることもあって、返金してもらえるケースが増加しています。
返金させる場合は弁護士に依頼するのが無難
被害者本人が直接、悪徳出会い系の運営業者を相手に返金の交渉をすることもできますが、最もおすすめなのは出会い系のサクラ詐欺に詳しい弁護士に返金交渉を依頼することです。
利用者からお金を不正に騙し取るような悪徳出会い系業者は、被害者本人が返金交渉をしても素直に応じない可能性の方が高いですし、組織的な犯罪行為をはたらく集団に一個人が立ち向かうのはさまざまなリスクが伴います。
出会い系のサクラ詐欺に詳しい弁護士に依頼すれば、法律の専門家が代理人となって返金交渉を行ってくれるのでスムーズな解決が期待できます。
弁護士に依頼しても返金してもらえない場合は?
万が一、弁護士に返金交渉を依頼しても応じてもらえない場合は、被害に遭った出会い系の運営業者を相手取り、訴訟を起こすこともひとつの方法です。
過去のサクラ被害等に関する裁判の判例[1]を見ても、有罪判決を勝ち取り賠償請求が認められる可能性は十分あるので、騙し取られた金銭的な被害額が多額の場合はリスクを負っても回復を目指す価値はあると言えるでしょう。
※1 ^ 東京高裁・サクラサイト被害逆転勝訴判決 – 全国消費生活相談員協会[PDF]
この判決では、前提となる事実、すなわち、被害者とメール交換相手とのメールの遣り取りの内容が立証できれば、あとは、極めて常識的な判断に基づき、サイト運営業者の阻止的な詐欺・不法行為を認めています。また、さらに良い点は、メールの残っていないサイトでの利用についても、被害者の陳述書と証言に基づき、事実を認定していることです。
リンク先で紹介されている判例では、サクラ行為を行っていた人物を特定することなどにより、サクラ行為が行われていたことを直接的に証明できなくても、被害者の陳述や証言があればサクラ被害を認める判決下されたケースもあるようなので、被害額の規模が多額の場合や弁護士の仲介による返金交渉でもうまくいかない場合は、裁判に持ち込むことを検討する価値は十分にありそうです。
サクラ詐欺被害の返金手続きに伴うリスク
サクラ詐欺被害による返金は以前よりもしてもらえる可能性が高いとはいえ、返金や被害回復の手続きに当たってはリスクも伴います。
一番のリスクは、第三者に出会い系を使っていたことが知られてしまう可能性があることです。
弁護士や警察に被害を訴え出るときには、メールのやり取り内容などをできるだけ詳しく明らかにすることを求められます。
出会い系でのメールのやり取り内容は、セックスに関する会話など性的な内容であることも多いので、普段は他人には絶対に明かさないようなプライバシーの奥深い部分を知られることはかなりの精神的な負担となると予想されます。
また、弁護士による返金交渉がうまくいかず(相手が返金に応じない、経済的な理由から返金に応じられないなども考えられます)、結果的に弁護士の費用だけかかって終わる可能性もないとは言えません。
サクラ詐欺被害に遭わないために
出会い系でサクラ被害に遭ったとしても返金してもらえる可能性が高くなっているとはいえ、最も望ましいのはサクラがいるような悪質な出会い系サイトや出会い系アプリは、はじめから使わないということです。
出会い系サイトや出会い系アプリを使う場合は、必ず PCMAX やハッピーメール、ワクワクメールなどの優良なサイト・アプリの中から選ぶことが大切です。
出会い系の体験談や口コミ評価には、悪質なサクラ出会い系へと誘導・登録するために創られたウソの情報を載せている情報サイトや比較サイトも多いので、甘い誘い文句に釣られることがないようくれぐれも注意しましょう。
特に、iPhoneの出会い系アプリにはサクラを使っている(サクラしかいないも同然)の危険な悪徳アプリが多く、App Store だけでなく、アダルト系のまとめサイトなどで広告も多数出回っているので決して利用しないようにしましょう。
ここがポイント! – 記事の概要とまとめ
- 出会い系でサクラ詐欺などによって不正に騙し取られたポイント代金は弁護士などを立てて交渉すれば近年では返金されるケースが増えている
- 弁護士に返金交渉を依頼しても返金に応じてもらえない場合は、裁判に持ち込むことで被害の回復を図ることができる
- 弁護士への依頼や訴訟には費用面でのリスクが伴うとともに、出会い系を使っていたことが第三者に知られるという問題もある
- サクラ被害に遭わないためには、サクラばかりで出会えない出会い系アプリなどを使わないことが何よりも大切